じんわりと突き刺さりました。
スクリーン全体から感じたのは「アモーレス・ペロス」でも感じたメキシコという国の乾いた空気。美しいのに儚い感じ。
それにしても、やはりガエル・ガルシア・ベルナルには舌を巻く。彼の目と存在感は本当に希有なものだと思う。
これじゃただの自分勝手で未熟な少年たちの独りよがりな映画で、人妻なんてただのお飾りじゃないかと言う人もいると思う。けれど私の場合、その人妻=マリサに共感できる部分が多かった。彼女は自分の行く末を冷静に考えコントロールしていた。その冷静さがあったからこそ、一転、感情が溢れ出すシーンや彼女の決断はとても美しくて哀しかった。
そして、この時が永遠に続くはずがないと(おそらく)分かっていながらも、終わりが来ることなんて想像もつかない10代の日々を送る2人の、少年時代の終焉。バカばっかりやってた2人だからこそ、あのラストには胸が苦しくなった。
ステレオタイプな青春映画と言えるかもしれないけれど、甘くて切ない少年時代という切り口ではなくむしろ嫌というほど等身大だからこそ、今まで見てきたどの青春映画よりも痛々しくてやるせなかったような気がしてならない。きっとこの映画を見た直後に味わった何とも言えない後味は、長いあいだ胸に残り続けると思う。大好きです。
そうだ、これは見るなら絶対に夏がいいと思う。ちょうど8月の終わりに見られて本当に良かった。
ビデオになっても他の季節には見たくない、そんな雰囲気。
- Y tu mama tambien (2001/メキシコ) [IMDb]
- 監督/脚本:アルフォンソ・キュアロン
- 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル(フリオ)/ディエゴ・ルナ(テノッチ)/マリベル・ベルドゥ(ルイサ)
- http://www.gaga.ne.jp/tengoku/
- 恵比寿ガーデンシネマ
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